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映像作品「千人針のためのアンチ・モニュメント」撮影

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ダゲレオタイプ写真家・映像作家 新井卓(たかし)氏が、横浜トリエンナーレ(7/3-10-11)出展作品を、旧陸軍被服支廠の敷地で撮影します。少人数であれば見学も可能のようです。

概要

日時:2020年6月6日(土)10時より  会場:旧陸軍被服支廠倉庫(広島市南区出汐2丁目)

趣旨

新井卓(たかし)は、ダゲレオタイプという国内外でも数少ない写真草創期の技法を使った写真家で、核の歴史に興味をもち、2010年からは第五福竜丸の船体の映像化や、福島・長崎・広島と対象を求め映し続けてきた。「ある明るい朝に」の作品では<明日の島><明日の歴史><百の太陽に灼かれて>など独自な次元で表現している。
これまで、ボストン美術館、サンフランシスコ近代美術館、森美術館、東京国立近代美術館他国内外の多数の展覧会に参加。2014年に英国ソースコード・プライズ、2016年には第41回木村伊兵衛写真賞、日本写真協会賞新人賞、神奈川文化賞未来賞などを受賞。第72回イタリア・サレルノ国際映像祭・短編部門最高賞受賞作品(八丁座でも上映)

予告編 映像詩『オシラ鏡』 監督/脚本/制作:新井 卓 2018/日本/20分

今回は、戦時中の「千人針」をテーマにしたプロジェクトで、歴史的記念物にして千個の縫とりを写した1000枚のダゲレオタイプ、個々人の記憶・オーラル・ヒストリーに対しては半分フィクションの短編映画を使って、歴史への「モニュメント」的なアプローチと「非モニュメント」を対比させることがねらい。
戦時中の千人針、養蚕、出征風景から始まり、農家の風景の中で、繭の幼虫が育ち、絹の布地に仕上がっていく。その絹布に、90代の祖母、その娘、孫娘が一針ずつ千人針を作り、時折思い出話を語りながら、単調な作業を続けていく。作業場所は広島の陸軍被服支廠。
千人針の絹織物が仕上がり、娘の赤ん坊が絹布でくるまれ、泣く赤ん坊をあやす3人。やがて布にくるまれ赤ん坊は眠る。風にはためく絹織物、千人針の上には繭があり、弱い光の中で静寂。日本の子守歌の音楽が流れる。

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