オピニオン

わたしの視点: スティーブン・リーパー(NPO法人PCV代表、元広島平和文化センター理事長)

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As Hiroshima’s human survivors pass away, survivor trees and buildings take on greater importance. The power of the hibakusha comes from their ability to convince us that the atomic bombing was real. Survivor buildings share that power. The clothing depot in particular is large enough to be developed into a popular tourist attraction. It could present A-bomb art, music and film. It could simulate the A-bomb experience in a way the museum does not. With some investment and creativity, it could become the place everyone goes after they see the museum and Peace Park. It could even become a peace culture village.

広島で原爆を経験した方々が亡くなっていくにつれて、被爆樹木と被爆建物の存在はより重要になってきます。被爆者がいることによって、私たちは原爆が実際に起ったことなのだとより強く認識することができます。被爆建物はそれと同じ力を持っているのです。特に被服支廠は、人が集まる観光名所に発展させるのに十分な大きさです。原爆に関する美術を展示したり、音楽を奏でたり、映画を上映したりすることができるかもしれません。もしくは、平和資料館にはないやり方で、原爆体験をシミュレートできる施設にするという方法も考えられます。いくらかの投資と創造性があれば、資料館や平和公園を見た後に誰もが行く場所になる可能性を秘めています。平和文化を体現する村にさえなるかもしれません。

(訳:被服支廠キャンペーンメンバー 田中美穂)


Steve Leeper(スティーブン・リーパー)
1947年生、米国イリノイ州出身。米国ウエスト・ジョージア大学臨床心理学修士課程修了。
被爆体験証言通訳や広島平和記念資料館の資料の翻訳に携わる。2007年から2013年にかけて、資料館を管理する広島平和文化センター理事長として、平和市長会議の活動や全米原爆展、国際交流・協力事業を指揮する。現在は、「豊かさを問う交流の場」として広島県三次市に「平和文化村」を開設。持続可能な生活を実践するモデルを国際社会に示そうと活動中。

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